乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… 小説4巻
祝アニメ化を記念しまして、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」の原作小説を語ります。3巻に続いては4巻の感想です。
ネタバレしていますのでご注意です。
一言で言うと、クマちゃんかわいい・キーカタ尊いの巻です。3巻ではジオルドにあっさりとカタリナを持って行かれてしまったキース。4巻では男気を見せます!キーカタ好きは必読です。
はじまりはジオカタ回想から。ファーストキスにセカンドキス、そして愛の告白までして次はほぼ毎日花束とラブレターを送りつけるなんて王子やるな。さすがのカタリナもジオルドのことを何ページも語ります。ジオカタ最高…
そしてジオルドの猛追をキースに相談するカタリナ。それはやめてあげて!思わず表情が強張ってしまうキースが切ない。さらにジオルドと会って意識しまくるカタリナ、ジオルドの放つ一言に悲しそうになるキース…この部分はジオカタ派のわたしでも胸が痛かったです。
女子はさておき、男子の中ではキースが一番カタリナに人生を救われていると思います。もしカタリナが転生しなかった場合、正ルートのマリアが救ってくれるまでの期間を考えるとやっぱりキースが一番切ない。次点でアラン。
(ここの挿絵の腹黒笑顔ジオルド&メアリが好きです。ジオルド、絶対に天使マリアと結ばれるルートなんてなかったと思わせる…メアリと案外お似合いなのでは?と気づかされました)
進路に悩むカタリナ。一見図太く見えるけど、真面目で優しいですよね。わたしだったらコネは迷わず使いますが、カタリナは違う。そしてこの時の迷いが、6巻に再燃することに。ご都合主義のお話のようで、こういう悩みを入れてくれるはめふらが好きです。
カタリナがジオルドと結婚する気はない、と聞いてとっても嬉しそうなキース。それでも、もしカタリナがジオルドを好きになってしまったら…?と声に出せないまでも悩むキースがやっぱり切ないです。しかも結婚したくない理由が自分には王族が務まらない、ですしね。このあたりの切ないキースの漫画化も楽しみです。キース尊い。
そんな思い悩むキースが家出?!で序盤が終わります。
キース捜索の旅、の前にもう一つキーカタ。
キースの後を辿るため、彼の思い入れのある箱の中身を見ることになったカタリナ。幼い頃からの思い出が詰まっていて泣かせる…!!冷静に考えたら、キースだけでなくジオルドはもちろんメアリもカタリナ箱を持っていそうですね。しかも2人なら、キースのような可愛げのある思い出だけでなく、ストーカーまがいの物まで入ってそうです(笑)
そしてついに出発。意気揚々のジオルドでしたが、もうすっかりキースのことで頭がいっぱいのカタリナに撃沈…仕方ない、今巻はジオカタじゃなくてキーカタなので…新たなライバル・ソラも同行することになり、ジオルドどんまい。もう1人、ラーナというカタリナの上位互換のような頼もしい女子と、天使マリアとカタリナの5人でキースを捜しに行きます。
道中、髪に触れるジオルドにきゅんとするカタリナ。その調子!と思っていたら、思わぬ妨害が…(やっぱり、正ルートでもジオルドに天使マリアは務まりませんよね??メアリにしか制御できないのでは?)めげないジオルドは別シーンでも頑張ります。「髪を引っ張ることもなくスムーズにその長い指で」ついてしまった木の実を取り除いてくれます。エロい。(そしてまたしてもメアリの影が…どうしよう、メアリとジオルドの可能性を感じてしまう…)
あとは天使マリア(とクマ)のターン。苛立つクマと高笑いするカタリナの挿絵が最高です。クマかわいいのにね。おそらくラーナの愛情いっぱいに育ったクマは、みんなに愛されるカタリナが憎たらしいのでしょう。それよりもクマに対するカタリナの大人気のなさが非常に目立って面白すぎます。
ちょこちょこ挟まれるキースのシーンはかわいそうでかわいそうで辛くて読み返せません…キース頑張って、すぐにお義姉ちゃんが助けにきてくれるから!!カタリナも考えていますが、完全にキースはお姫様ポジですよね。普段から女子力高いし、カタリナの良いお嫁さんになれるはず。はっなるほど、それを踏まえたカタリナのRPG妄想だったのでは?旦那さん・ジオルド、奥さん・キースにすれば一件落着ですね、納得。
終盤、キースをどうしてもすぐに助けたいカタリナに唯一味方してくれたジオルドにきゅん。夫婦ですよねもう。さり気なく「キースではなく僕でもきっと駆けつけてきてくれるでしょう?」と持っていくジオルド。ずるいです。
ここからはキーカタ。
目を開けて「最愛の人」だなんて。キース、カタリナにとってもキースは最愛の人ですよ!安心して!と教えてあげたい。そして夢現のキース、いつもなら考えられない行動にでます。
チークキスからの、…キスですよ!!キーカタのファーストキス!しかも結構長めのキス。さらっと書かれているけど、わたしはチークキスからのキスも、長めのキスも見逃しませんでした。さすが色気担当、ドラマチックです……キース、マリア正ルートではキスはもちろん上手いだろうし、このルートでも経験ないのに上手そう。
固まるカタリナを「すごく可愛い」と思うキースもかわいい。キーカタかわいい。
にやにやと油断していると第二波に襲われます。そう、それを横で(靄から現実逃避していた)見ていただけの王子です。愛する人と恋敵のキスに対して、不機嫌だけでおさまるなんて一皮向けた婚約者様は違うな〜余裕ですな〜と思っていたら大間違い。しっかり「消毒」と称して再度カタリナにキス。何回読んでも、このキーカタキスからのジオカタキスに痺れます。どっちも好き。ちなみに挿絵のジオカタはものすごく好みなのですが、キース…キーカタのキスはなかった…漫画化を待ってます!
最後はしっかりキースもカタリナに無事告白でき、めでたしめでたしでした。真っ赤で固まってしまっているキース。挿絵のパジャマ姿のキースが愛おしいです。あとニコルの顔が良すぎる。
うぶでピュアなキースがかわいくて仕方ないのですが、ここまでくると正ルートのチャラ男キーカタも見てみたい。破滅寸前編に期待ですね。
そんな4巻はキーカタ好きさんもジオカタ好きさん、そしてクマ好きさんも楽しめるお話となっています。天使マリアの聖女っぷりも随所で拝めます!
5巻の感想はこちら